「うちの子、いつまで続けられるだろう」と感じたときに読んでほしい話
続くかどうかは、本人のやる気だけで決まるものではありません。周りの関わり方が少し変わるだけで、練習に向かう表情が変わることがあります。
この記事では、子どもが卓球から離れてしまうときに起きやすいことと、ご家庭でできる関わり方のコツをまとめました。
あわせて、伸び悩む時期の過ごし方にも触れています。今すでにうまくいっている方は、そのままで大丈夫です。
この記事でわかること
- 子どもが卓球を続けにくくなるときに起きやすい3つのこと
- ご家庭での関わり方のコツと、あえてやらないほうがいいこと
- 伸び悩む時期の考え方と、習い事としての卓球の続けやすさ
続かなくなるとき、何が起きているのか
結果ばかりに注目が集まっている
よくあるのが、試合のあと最初に出てくる言葉が「勝った? 負けた?」になっているケースです。応援している気持ちがあるからこそ、結果が気になります。
ただ、子どもの側からすると、勝った日だけ会話が弾む、という受け取り方になることがあります。そうなると、負けた日は家に帰るのが少し重くなります。
悪気があってそうなるわけではありません。ここに一言足すだけで、受け取り方は変わります。
まわりと比べられてしまう
同学年の子、兄弟、去年の自分。比べる相手はいくらでも見つかります。
人によって違いますが、体の成長には差があり、同じ練習をしても伸びる時期はそろいません。半年遅れて急に伸びる子も珍しくありません。
比較の言葉は励ましのつもりで出ることが多いのですが、本人には「今の自分では足りない」というメッセージとして届いてしまう場合があります。
練習が「やらされるもの」になっている
最初のうちは、ラリーが続くだけで楽しい、という子がほとんどです。それが「行かなければいけないもの」に変わると、足取りは重くなります。
きっかけは小さなことです。予定が詰まっていて休む余裕がない。うまくいかない日が続いた。目標が本人のものではなくなっている。
実は、やめたい理由がはっきりしていないケースも多く、本人も言葉にできずに困っていることがあります。
家庭での関わり方、4つのコツ
勝ち負けより「取り組み」に目を向ける
結果は相手あってのもので、本人にはどうにもできない部分があります。一方、取り組みは自分でコントロールできます。
「今日は最後まで足が止まらなかったね」「サーブを変えてみたんだ」。そんなふうに、やったことそのものに触れると、次の練習の話がしやすくなります。
褒めるというより、見ていたことを伝える。それだけで十分に届きます。
うまく言葉が見つからないときは、「今日はどんな練習だった?」と聞くだけでも構いません。話し出せる余白があることが大事です。
家では教えすぎない
上達してほしい気持ちから、家で細かく指摘したくなることがあります。これはとても自然な感情です。
ただ、コーチの言うことと家で聞くことが食い違うと、子どもはどちらを信じればいいか分からなくなります。フォームの話は練習場に置いてくる、と決めておくと、家での時間が休まる場になります。
気になる点があるときは、本人にではなくコーチに聞いてみてください。指導する側としても、家での様子を教えていただけると練習の組み立てがしやすくなります。
送り迎えの車内で反省会をしない
練習や試合の直後、車の中は逃げ場のない空間です。ここで反省会が始まると、卓球そのものが重い記憶と結びついてしまうことがあります。
帰り道は、まず好きな話をする時間にしてしまうのがおすすめです。卓球の話をするなら、本人から出てくるのを待つくらいでちょうどいいと思います。
沈黙が続いても、無理に埋めなくて構いません。
本人の目標を聞いてみる
「どうなりたい?」と聞いてみると、大人が想像していたものと違う答えが返ってくることがあります。試合に勝ちたい子もいれば、友達と続けたいだけの子もいます。
どちらも立派な目標です。本人の言葉で語られた目標は、途中でうまくいかなくなっても戻ってこられる場所になります。
一度聞いて終わりにせず、学年が変わるころにまた聞いてみてください。
伸び悩む時期に、親ができること
停滞する時期は誰にでも来ます
ある程度できるようになると、上達を実感しにくい時期が訪れます。これは技術を体に馴染ませている途中で起きやすく、決して後退しているわけではありません。
このタイミングで環境を変えると、本人の中には「うまくいかなかった」という記憶だけが残ることがあります。
レッスンでよく聞かれるのが「最近まったく伸びていないようで心配です」という声ですが、そういう時期の子ほど、あとから急に変わることがあります。
少し様子を見てから判断しても、遅くはありません。
「休む」を選択肢に入れておく
学校行事が重なる時期、体調を崩したあと。ペースを落とす選択があると分かっているだけで、気持ちは軽くなります。
やめるか続けるかの二択にしないこと。これが、結果的に長く続くきっかけになることがあります。
持病や痛みが気になる場合は、無理をせず医師に相談してください。
変化は本人以外のところにもあります
同じ練習をしていても、身長が伸びればラケットの当たる位置は変わります。うまくいかない原因が本人の努力不足とは限りません。
「最近どう?」と聞くより、「何が一番むずかしい?」と聞くほうが、具体的な答えが返ってきやすいです。
そこから先はコーチと共有すると、練習の内容も調整しやすくなります。
習い事としての、卓球の続けやすさ
天候に左右されにくい
屋内競技なので、雨でも猛暑でも予定が崩れにくいという特徴があります。中止の連絡でスケジュールが乱れることが少なく、生活のリズムを作りやすいと感じる方は多いようです。
送り迎えをする側にとっても、予定が読めることは負担の軽さにつながります。
一年を通して同じペースで取り組める
季節によるオフシーズンがほとんどなく、年間を通じて同じペースで続けられます。長い休みのあとに感覚が戻らない、ということも起こりにくい環境です。
積み重ねが途切れにくいぶん、少しずつの変化を本人も実感しやすくなります。
体格や運動経験の差が出にくい面がある
人によって違いますが、卓球は身長や力の強さがそのまま結果に直結しにくい競技だと言われています。
運動が得意ではなかった子が、回転やコースの読み合いで力を発揮することもあります。その子なりの戦い方を見つけやすいのは、続けるうえで大きな支えになります。
よくある質問
Q. 「やめたい」と言われたら、すぐ受け入れるべきでしょうか
まず理由を聞いてみてください。本当にやめたいのか、特定の場面がつらいだけなのかで、対応は変わります。
その場で結論を出さず、一度持ち帰るだけでも落ち着くことがあります。
Q. 練習を見学したほうがいいですか
見学すると様子が分かりますが、見られていることで緊張する子もいます。人によって違いますので、本人に希望を聞くのが確実です。
見に来てほしいと言われたときは、遠慮なく足を運んでください。
Q. 家で練習させたほうがいいですか
本人がやりたがるなら止める必要はありません。ただ、こちらから課題を出すと宿題のようになってしまうことがあります。
何をすればいいか聞かれたときに、コーチに相談して答えるくらいがちょうどいいと思います。
Q. 試合で負けたあと、どう声をかければいいですか
すぐに言葉をかけず、少し時間を置くのもひとつです。落ち着いてから「見ていて面白かった場面」を伝えると、話が続きやすくなります。
慰めようとしすぎなくて大丈夫です。
Q. 部活と両立できるか心配です
学年や時期によって忙しさは変わりますので、はじめから完璧な両立を目指さなくて構いません。
時間の使い方はコーチと相談しながら調整できます。予定が読めるぶん、卓球は組み込みやすい習い事です。
まとめ
続くかどうかは、才能ややる気だけの問題ではありません。結果より取り組みに目を向ける、家では教えすぎない、帰り道は反省会にしない。小さな工夫の積み重ねが、続けやすさをつくっていきます。
伸び悩む時期は誰にでも訪れます。そこで環境を変えるより、少し待つ選択があってもいいと思います。
そして卓球は、天候にも季節にも左右されにくく、生活の中に置きやすい競技です。
今日うまくいかなくても、明日また台の前に立てれば、それで十分です。
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